相続税申告と代償金 - 相続税申告スケジュールガイド

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相続税申告と代償金

相続税申告期限は、一見すると長いように見えますが、実際にはあまり余裕がないように感じられることも多いでしょう。
この期間はおよそ10ヶ月です。
半年以上ある計算になりますが、被相続人が亡くなった翌日からすぐにカウントが始まるため、ほかにもたくさんある相続の手続きをやっているうち、あっという間に期限が来ることもよくあります。
この期限内に手続きをするため、ときには代償金を活用する機会もあるでしょう。

代償金とは、ほかの相続人が特定の遺産を相続するのを諦めてもらう代わりに、それを相続した相続人より、他の相続人へと支払う金銭のことです。
たとえば農地など、実際には農業を引き継ぐ相続人がすべて相続するのが望ましいのですが、それ以外に主な遺産がないと、他の相続人と農地を分け合うしかなくなりがちです。
このようなときに使える方法が、代償金の支払いなのです。

たとえば農業を引き継ぐ相続人は農地をすべて相続し、その相続人から他の相続人へ、いくらかの金銭を支払うことで、土地を相続できないことを納得してもらうという方法になります。
その遺産相続で相続税がかかること自体はもう確定しているなら、期限までに申告が済むのが望ましいですから、遺産分割でもめているときは、代償金の支払いも含めてその分け方を話し合うといいでしょう。
これで実際にはあまり長くない相続税申告までの猶予期間内に、申告書類の作成などが終わることも多いです。

しかし覚えておきたいコツとして、代償金はきちんと相当額を支払うことが大事です。
そうでないと結局話し合いがまとまらず、相続税申告期限までの手続きが難しくなります。
たとえばその農地の価値が6000万円あり、それを農業を引き継ぐ長男がすべて相続する代わりに、次男と三男に支払う代償金が100万円ずつでは、平等な分割とは言えないでしょう。

代償金を使ってこの相続をうまくまとめるなら、次男と三男に支払うお金は2000万円ずつとするのが望ましいです。
これで相続人となった兄弟3人は全員2000万円相当の遺産を受け取ったことになり、平等な分割ができたことになります。
代償金を使うなら、このような使い方が必要になることは、基本として覚えておくといいでしょう。

なお、代償金の提案をしても相続税申告期限までに話がまとまりそうにないなら、弁護士に仲介を頼むか、もしくは一度仮の申告を済ませ、あとから申告内容を修正するという方法を取るのが現実的です。
話がまとまらなかったからと、被相続人の死亡より10か月後という期限を過ぎることがないよう、注意してください。